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とある本のご紹介 [読み物]

 今日は、ひとつ本をご紹介しながら、好きなことを書いてみたいと思います。

 フライリールを作成するために、いろんな資料なりを集めてきたわけですが、それを読み進めるにつれ、フライリールというジャンルは決して独立しているわけではないとボクは思うようになりました。
実際、フライリールが独自に進化してきたとは言えない部分が少なからずあって、どうやら、ベイトリールやスピニングリールの発展と同時進行してきたように感じるのです。ただ、フライリールはその機能はその他のキャスティングリールに比較すると単純で、100年前から機能的な発展はないので「イノベーション」というわけではなく、特にデザインなどが時代の流れとともに変わってきたと思えるのです。そんなわけで、ボクは、その本や資料がフライリールに特化していなくても、おもしろそうなら手に入れるように心がけていまして、そんなおり、和書でおもしろそうなモノを見つけました。

これです。

IMGbook.jpg
ベールアームは世界を回る
國安昌秀 著 つり人社 

実は、この本、アマゾンで送料を無料にしたくて、なにか他にないかと探していたところ、ふと目に飛び込んできた本です。多少釣りをする方なら、ベールアームと聞いて、スピニングリールを連想しますし、そういった本にフライリールのことなんて・・・と思うのではないでしょうか。
もっとも、ボクはリールフェチなので、あんまり関係ないかもしれませんが・・・。


 ボクは、この表紙を見て、中身はともかく思わず買ってしまいました。なぜか、後悔しない確信みたいなものさえ感じておりましてねえ~。

 ボクがいきなり食いついた理由ですが、この表紙の写真にあります。これは、今のスピニングリールの原型となったといわれている「イリングワース」でして、リール関係の書籍には必ずといって良いほどその記述があります。そして、このイリングワースは、ぱっと見、フライリールみたいな風貌なんですよ。言い方を変えると、「でべそのフライリール」みたいなんです。そのため、ボクにとっては良く眺めてしまう機会の多かったリールですね。

 さて、改めて本の紹介です。 えー、結論からいいます。リールに興味のある人は、とりあえず買っておくことをおすすめします。この内容で2,000円なら、決して高い買い物ではないと思います。
 なお、コレクション物の書籍にありがちな、「これが最高」、「これがすごい」的な個を紹介するものとは確実に異なる本です。 おそらくは筆者の知識、取材力の現れなのでしょう、まさに帯にかかれた通りの本で、「スピニングリールを中心とした、釣り(特にリールに関わる)の歴史」を語ってくれます。こういった時代背景で、その時何が起きて、これが生まれ、そしてどう変化していったかというのが、多次元で語られています。ちょっとした歴史物語ですわね。登場人物がよくわかっているアングラーには、おもしろい内容だと思います。なお、ボクのような世代のおじさんアングラーは、後半に記述される部分にヒットしまくって、非常に楽しめました。

 さて、この本はスピニングリールの記述が主なことは言うまでもありませんが、それを語るための時代背景として、糸巻きであった時代から、フライリールのハーディーや、ボンホフ、メイセルバック(綴りが間違ってましたねえ)なども登場します。当然、アメリカで発展したベイトキャスティングリールも然りです。記述はそう多くありませんが、美しい写真と、ならではのコメントで十分参考になりますです。

 日本のスピニングリールの記述もありまして、ボクとしてはダイヤモンドが登場してくれてちょっとうれしかったです。若かりしころのボクはずいぶんと使いました。まあ、日本製のアメリカンリールてやつですね。
 日本人というやつは、まったく恐ろしい国民性だと思います。この本に書かれているように、当時はコピーから始まって、そのうちに技術を自分の物として世界に冠たる物にしてしまうのですから。なんでも、種子島に渡った鉄砲を、たちまち量産してしまったのだそうですから。なにしろネジまで作ってしまったらしいですからね。そのころから日本人の鍛冶屋は・・・まあ、国民性ってやつですかね。
いずれにしても、大戦後のわずかな期間だけ、当時のタックルメーカーがおおらかだったとしか言いようがないですね。 

 とりあえず、「この本は買っとけ!」 ということですなあ。強くおすすめします。

そうそう、言い忘れましたが、基本的にカラーの本です。これだけ写真がきれいなら、もっと大版の本でも良かったのにねえ~。倍出してもいいぞ。

なお、ボクもルアーの道具立ては現存してまして、時々管理釣り場で放ったりしてますが・・・リールは、ミッチェル308なんだなあ。

 

 

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